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「大丈夫、なの…?」
「おお、全然大丈夫」
「でも、頭打ったって…」
「ああ、倒れた時にガツンと打ったっぽくってさ。ここに、けっこうデカイたんこぶ出来てて」
ヒロシくんは自分の頭の右側に手のひらを当てた。
「あれ。目が覚めた時はすげえ痛かったんだけど、…なんかちょっと治ったっぽい」
全身の力が抜け、わたしはベッドに手を付いた。
ぽいっぽいっ言っちゃって…。
心配して損した…。
うなだれるわたしの肩をちょんちょん、とつついて、
「つーかさ、椎名…。そちらの人、どなたさま?」
ヒロシくんは不思議そうに白井さんを指差した。
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