最上 啓祐 その1

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 その男たちのひとりだけがその場に残り、言葉を続ける。 「ですがやはり『努力』する人がいないと、何も成り立たないのは事実ですので、注意して下さい」  意味深な言葉だった。けれどやっぱり質問は受け付けるつもりはなかった。  男は言うだけ言って、退出せずに、他の男たちが去っていた扉の前に鎮座して、黙る。
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