プロローグ

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 傍観者は傍観者のままで、時折、加害者に変貌するが、決して救いの手は差し伸べない。  もし救いの手を伸ばしたとしても、足を掬われ、いじめられっ子に転じてしまうのだ。  僕らは偽りの友情と適当な努力で、敗北を避け、けれど勝利なんてものはついに手に入れることなんてなかった。  僕らの青春は常に裏切りと怠惰と敗北に満ち溢れて、それを内包したまま、僕らは高校生になった。
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