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雷が近くに落ちました。
警告なのでしょう。
しかし、姫の足が止まることはありません。
風が強くなりました。
冷たく肌を切るような風です。
建物や木は飛ばされぬように、その足にしっかりと力を入れて佇んでいました。
その中で姫だけは前を進んでいきます。
とても不思議な光景でした。
異様とも言えるかもしれません。
姫の目の前で木が瞬く間に根元から折れました。
風は唸りを上げ建物をなぎ倒しながら、姫に向かってきました。
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