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その時のコウの顔は小学生にしては大人っぽくて。
憂いさも感じるような綺麗な顔で私を見ていた。
私はそんなコウの瞳に吸い込まれるようにぼんやりと見とれていた。
しばらく見つめ合っているとコウは珍しく微笑んだ。
笑うなんて珍しいと思ってたら意味のわからない言葉を言い出した。
「ミウ。俺がお前をもらってやる」
「はぁ?何それ?」
私はコウの言ってる事の意味がわからなかった。
「お前って本当にバカだよな」
「ば、バカって何よ」
「意味わかれよ。俺が結婚してやるって言ってるの」
コウはニヤリとするとハハッと笑った。
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