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私は気がつくと携帯電話を持ってコウのアドレスを探していた。
そして見つけると一瞬手を止めて深呼吸する。
…ここで電話をしたら最後だよ。
もう引き返せないよ。
それでもいい?
私の心の隅から微かに聞こえた気がする。
酔ってるというのもあるけど、でも今の私はそんな気持ちはもう心になかった。
自由になれるのならコウとの結婚を受け入れようと思ってた。
「…ミウ?どうした?」
数コールした後、少し驚いたコウの声がした。
突然の電話に驚いているみたいだ。
「あのさぁ」
結婚の事だけど…。
って言いたいけど、言葉が出ない。
頭がフラフラしてていい様に話せない。
「ん?」
「冷えたビールある?」
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