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「ねえコウ」
「ん?」
コウは私の顔を見た。
でも私はこれから話す事を思うと逆にコウの顔が見れなくなった。
だから下を向きながら話す。
「この前言ってた事だけど」
「結婚の事?」
「そう。部屋も別で生活も別、子供も考えないでいいって本当?」
「お前がそうしたいのならそれでもいいと思ってる」
コウは真っすぐ私を見ながら言ったのがわかった。
さすがに顔を見ない訳にはいかない。
私も顔を上げコウを見た。
コウのその綺麗な瞳に嘘は全く感じられない。
だから私はその瞳を信じる事にした。
もう引き返せないのは分かっている。
私はコウとの結婚を受け入れようと思った。
「だったら…結婚してもいいよ」
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