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「残念だなぁ」
「ホントですよ。先輩に男が出来るチャンスだったのに」
二人は私の反応を見るなり面白そうに笑った。
…からかっていたんだ。
私は少しイラッとしたけど、二人の楽しそうにしている姿を見ると「まっいいか」と思った。
飲み会の席だし、早坂さんの事を嫌いなわけでもないし。
皆でワイワイできればいいと思った。
でもこれ以上、からかわれるのは嫌だから。
私は話題を変えたくて華ちゃんを見ながら言った。
「私の事より華ちゃんはどうなの?彼氏出来た?」
そうだよ。私だけじゃなくて華ちゃんの話も聞かないと。
すると華ちゃんは「あっ!」と思い出した顔をして私を見た。
「私、先輩に言ってなかったですね」
「ん?」
「彼氏いるんです」
「は?いるって、できたの?」
「はい。この前合コンで出会っちゃいました!」
華ちゃんはそう言うと目をうっとりしながら彼氏の事は話し始めた。
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