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「で、次は早坂さんなんだ」
後ろでは早坂さんに腕組をしている池上さんがいる。
「どうなんだろうな」
智は二人を見ると寂しそうに言った。
その顔は思いが断ち切れないような感じで辛そうだった。
私はそんな智を見ていられなくなり歩き出した。
智も黙って私のスピードに合わせて歩く。
…智とこうして一緒にいるなんて久しぶりだ。
でも、もう私達は恋人同士ではない。
だからってヨリを戻したい気持ちもないから、友人として接する事にした。
「忘れなよ。で、次の恋を探したら?」
「忘れるかぁ………なぁ」
智は空を見上げながら言った。
「ん?」
「これからどっか行かない?」
そう言うと智は私を真っすぐに見た。
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