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「ミウ」
「あ…」
私が振り向くと…そこにはコウがいた。
会社帰りなのかスーツ姿で鞄を持っている。
…どうしてここにコウが?
私はコウがここいる事を不思議に思いつつも、助かったとホッとしていた。
コウは無表情に近い顔で私達を見ていた。
あまりにも無表情すぎて、その顔は何を考えているのかわからない。
でも智に丁重に挨拶するようにも見えない。
ただ私と智を見ていた。
智はそんなコウに驚いたのか無言のまま咄嗟に私を離した。
そして目を丸くしたままコウを見ている。
私はその隙に智から離れてコウ後ろに隠れた。
コウの登場で何が何だかわからないのだろう。
智はもう私を捕まえようとする事はなく、ただ私とコウを見ていた。
…助かった。
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