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気がつくと私達の様子を会社の皆はただ呆然と見ていた。
華ちゃんも早坂さんも池上さんも唖然としてただ立ち竦んでいる。
…あ、追いついたんだ。
智だけではなく皆、この状況がわからないみたいだ。
そりゃあそうだ。
会社には一部の人にしか知らせていないのだから、皆コウの存在は知らない。
誰だか気になってもおかしくない。
「わわわ。なんですかこのイケメンさんは?」
しばらくの沈黙の後、華ちゃんは驚いた表情で私とコウを見比べながら言った。
言い終えた後も目をパチパチしながら私とコウを見ている。
…マズイ。
この状況…かなりヤバイ。皆、好奇の目で見ている。
ダメだ、ここでちゃんと説明しないと。
私は「はぁ」と溜息をつき、観念すると呟くように言った。
「…夫」
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