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「ミウ?」
そんな私の様子に気がついたのかコウは心配そうに言った。
「思い出したら怖くなってきちゃった。元彼なのにね」
「大丈夫?」
「結婚まで考えた人なのに…怖いと感じるなんてなんか悲しい」
そう。智とは結婚を考えるような付き合いをしていたのに…。
あんなに好きだったのに。
さっきの智は恐怖を覚える位に怖かった。
「こっちの腕だよな?」
そういうとコウは智が掴んだ方の私の腕を取り撫で始めた。
「えっ?何?」
「消毒」
「消毒?」
「そっ。俺が触ればアイツの感触が無くなるだろ?」
「…うん」
私は頷くとコウに腕を差し出した。
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