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「あ…なんでもないです」
私は早坂さんの視線に恥ずかしく感じて、慌てて視線を外した。
早坂さんは私が視線を外してもまだ見ている。
ただ見ているだけなのに…。
その瞳は心の中を覗こうとしているように感じてしまう。
もしかして素敵だなって思ってたのわかっちゃった?
華ちゃんはそんな私と早坂さんのやりとりをニヤニヤしながら見ていた。
そしてビールをグイッと飲むと急に冷めた顔をして、私と早坂さんに向かって言った。
「なーんか先輩と早坂さんっていい雰囲気ですよね」
華ちゃんが言った瞬間、私は早坂さんと顔を見合わせた。
いい雰囲気って…早坂さんと?
ってそんなわけないじゃない。
「いい雰囲気って何言ってるの!」
「えー。だってそう見えるんですもん」
「早坂さんに失礼でしょ?」
そう早坂さんに失礼だ。
こんなに素敵な人と私が…ありえない。
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