BBQは危険なお誘い

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華ちゃんの言葉に私は2人をじっと見た。 遠いから会話は聞こえないけど、池上さんの表情から楽しそうに話しているんだなというのはわかった。 ただでさえ綺麗な顔なのに甘い砂糖菓子のような表情で微笑み、話す時は真っすぐ見つめて話す。 …これじゃあターゲットにされた人は落ちるはずだ。 だって絶対に気がありますってアピールしているみたいだもん。 男だったらその場で落ちるね。 コウはいつもの感じで楽しいのか楽しくないのかよくわからない。 でも私以外の女性と話すなんて…ちょっと意外だった。 なんかもっと人見知りするのかと思ってたけど全然話すんだ。 コウ…もしかして池上さんの事気になってるのかな? もしそうだったら…私はどうしたらいいのだろう? 一応私達は夫婦だけど、お互いに恋愛感情はないし。 干渉もしないって事になっているから放っておけばいい。 もし何かあったらコウから言ってくるはず。 私はそれを待てばいい。 コウの決めた事に従えばいい。 勝手にすればいい。 「まっそれならそれでいいんじゃない?」 私は二人から視線を外すと、ザクザク野菜を切り始めた。
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