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「えっ?新婚なのに?」
早坂さんは私の言葉に驚いた顔をした。
こんなにハッキリと否定するとは思ってなかったのだろう。
「新婚…新婚なんだけど、私達は友達の方が近いかな。あ…早坂さん華ちゃんから話し聞いてますよね?結婚のいきさつ」
私は早坂さんに結婚のいきさつを話そうと思った。
でもどうして話そうと思ったかはわからない。
たださっきのコウの姿が頭から離れなくて。
消したくて必死になっていたのかもしれない。
「あ…うん。元彼と別れた後に結婚の話が出たんだよね?」
「そうなんです。母親が決めた結婚みたいなものです。ただその相手が幼馴染だったから。それだけです」
「そっか友達かぁ。ねえ…斉藤さんさぁ」
「はい?」
早坂さんは私と目が合うと優しく微笑みながら言った。
「もう少し早く告白していれば俺と結婚してくれた?」
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