BBQは危険なお誘い

15/38
前へ
/38ページ
次へ
「えっ?新婚なのに?」 早坂さんは私の言葉に驚いた顔をした。 こんなにハッキリと否定するとは思ってなかったのだろう。 「新婚…新婚なんだけど、私達は友達の方が近いかな。あ…早坂さん華ちゃんから話し聞いてますよね?結婚のいきさつ」 私は早坂さんに結婚のいきさつを話そうと思った。 でもどうして話そうと思ったかはわからない。 たださっきのコウの姿が頭から離れなくて。 消したくて必死になっていたのかもしれない。 「あ…うん。元彼と別れた後に結婚の話が出たんだよね?」 「そうなんです。母親が決めた結婚みたいなものです。ただその相手が幼馴染だったから。それだけです」 「そっか友達かぁ。ねえ…斉藤さんさぁ」 「はい?」 早坂さんは私と目が合うと優しく微笑みながら言った。 「もう少し早く告白していれば俺と結婚してくれた?」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1632人が本棚に入れています
本棚に追加