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私はその視線に耐えられなくなり下を向いた。
…こ、これって告白だよね?
あの早坂さんが…私と結婚…!!
嘘みたい。
色々考えているうちに胸がドキドキしてくる。
あまりにもドキドキが強くて早坂さんに聞こえてしまうと思うと恥ずかしくなった。
だって今まで付き合ってきた人にこんな風に言われたことなんてないし。
もちろんコウにだって。
それもあの早坂さんだよ。
人気者で誰もが憧れる早坂さんだよ。
この状況が智と別れた直後だったら、迷いもなく早坂さんの胸に飛び込んだかもしれない。
たとえ恋愛感情がなくても、憧れの人だし結婚するなら早坂さんは理想の相手だから。
…でも。
私はこの気持ちに応える事は出来ない。
だって結婚しているから。
「…ごめんなさい」
私は下を向いたまま早坂さんに謝った。
高鳴るドキドキを抑えながら。
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