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先に行こうとしている私に智は声をかけてきた。
「はいっ!?」
私はその声にビクッとして声が裏返ってしまった。
だって声をかけられると思ってなかったし。
またこの前の事のようになるかと不安になり、体中に力が入ってた。
智はそんな私の反応が面白かったらしく「ふふっ」と笑った。
「そんな構えるなって」
「だって」
「まっそうだよな。あんな事をしたんだから」
「そうだよ。マジで怖かったんだから」
私がそう言うと智は一瞬寂しそうな顔をして視線を下に下げた。
「俺、謝りたかったんだ」
「え…」
「この前はゴメン。いくら酔っていたとはいえお前に悪い事をした」
智はそう言うと深々と頭を下げた。
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