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「おい。いつまで隠れているんだ?」
池上さんがいなくなるとコウは私に背を向けたまま言った。
その声にビクッとなる。
えっ?
ここにいるの知ってたの?
二人に気付かれないように隠れたつもりだったのに…コウは気付いていた。
そう思うとすごく恥ずかしくなってくる。
私は恥ずかしさを隠しながらも素直にその場に出た。
「あ…わかってた?」
「もうバレバレ」
コウは私を呆れた顔で見ながら言った。
「ゴメン」
「じゃあ帰るか。駐車場まで少し歩くぞ」
「うん」
私が頷くとコウは優しく微笑みゆっくりと歩き出した。
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