1633人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「せーんぱい。おはようございますっ」
皆に挨拶をしていると後ろから声をかけられた。
その声から華ちゃんだと思い、振り返ると高い男の人がいて驚いた。
男の人の隣には華ちゃんがいて、「ああ。この人が彼氏なんだ」とすぐにわかった。
華ちゃんは私を見るなり嬉しそうに彼氏を紹介した。
「先輩、彼氏です」
「山野です。いつもお話は伺っています」
山野さんは丁重に頭を下げて挨拶をしてくれる。
「こちらこそ。華ちゃんとは仲良くさせてもらっています」
私は山野さんの合わせるように深々と頭を下げた。
…なんか意外。
華ちゃんは優しそうなオタク風の人だと言っていた。
優しそう顔立ちで華ちゃんを見ているの姿からは優しいんだなとわかるけど。
とにかく堅くて真面目そうな印象だった。
あ…それがオタク風なのかな?
私が持っている華ちゃんのイメージだとイケメンでもっと軽い人を選ぶのかなって感じなんだけど…。
普通の人だったから驚いた。
でもそれは私の偏見だね。
ゴメン…華ちゃん。
私は二人の幸せそうな笑顔が自分の事のように嬉しかった。
最初のコメントを投稿しよう!