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「あるの?」
「お母さんねぇ、孝くんの着替え買っておいたの。いつお泊まりになってもいいようにね」
「そうなの?あ…そういやこの前コウの服のサイズ聞いてたよね?」
確かに前にコウの服サイズを聞かれたっけ。
私は適当にMサイズかなって答えたような気がする。
「そう。あなたに聞いてすぐに買いに行っちゃったわ」
母親は恋する乙女のように目をキラキラさせながら言った。
そう言えばお父さんが亡くなってから男性ものを買う機会なんてなかったし。
すごく久しぶりだったから嬉しかったんだ。きっと。
そんな母親を見ていると、今日は素直に泊ろうかなと思えてくる。
するとコウもそう思ったのか、私の顔を見ながら言った。
「まっいいんじゃねーの?今日は泊って行こうぜ」
「そうだね」
コウもそう言ってくれたし。
私達は実家に泊って行く事にした。
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