1340人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「ん…ミウ起きてた?」
コウは今起きたらしく眠たそうな声で言った。
私は突然聞こえたコウの声にドキッとする。
抱きしめられているからその声は私の耳元に甘く響き、吐息が耳をくすぐる。
「あ…うん」
私は抱きしめられたまま答えた。
顔は見えないけど唇の真横にコウの耳がある。
って事は私の声も耳元で聞こえるんだよね。
…なんか恥ずかしい。
でも今顔を見られるのはもっと恥ずかしい。
だからできるだけ小さい声で呟くように言った。
「具合は?」
「大丈夫。薬が効いているみたい」
「そっか。良かった」
コウは私の具合が良くなった事がわかると嬉しそうに言った。
最初のコメントを投稿しよう!