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「…うん。ありがと」
コウは会社を早退してきてくれた。
私の具合が悪いからって。
そんな事までしなくてもいいのに。
私はコウの気持ちが嬉しかった。
「なぁ。ミウ」
「ん?」
「そろそろ腹減らない?」
「あ…確かに。今何時?」
「1時過ぎ」
「もうそんな時間なの?お昼ご飯用意するよ」
私はそう言うとコウから離れようとした。
するとコウは腕の力を強めて私を離さないようにぎゅっとする。
「何言ってんだよ。俺が作るよ」
そう言うとコウはそっと私を離した。
やっと見れたコウの顔は優しく微笑んでいた。
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