優しいぬくもり

14/30

1340人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「まぁそうだね」 そうだった。コイツはそういう性格だ。 謙遜なんかするわけない。 それにコウが謙遜するなんて想像できないもんね。 だから私も素直に思った事を伝えればいい。 外面だけの付き合いなんか必要ないんだ。 「だろ?」 私が認めた事でコウは得意気な顔をしながら言った。 でもその顔に嫌みはなく。 コウって本当に素直な奴なんだって思った。 なんか子供みたい。 だからきっとこう言えば喜ぶんだろうなと思った。 「うん。凄く美味しいからまた作ってね」 「任せろ」 コウは優しく微笑みながら言った。 ミルク粥で体が温まっているはずなのに、もっと温かくなる感じがする。 そうだ。コウの笑顔は私の心を温めてくれるんだ。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1340人が本棚に入れています
本棚に追加