優しいぬくもり

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確かにここには私とコウしかいない。 私は寝ていて記憶がないんだし、コウは自信ありげにそう言っているし。 という事は…やっぱり抱きついたのかなぁ。 「ごめん」 私は咄嗟に謝った。 抱きついた記憶はないけど、驚かせてしまったかもしれないと思うと申し訳なく感じる。 するとコウは私の隣に来るなり頭を撫でながら言った。 「何謝ってんだよ。俺は何とも思ってねーよ」 コウに触れられるとまるで子供みたいに安心する自分がいる。 「うん」 「それに良く寝れたし。おまえ抱き枕として最高だよ」 コウは悪戯の顔をしながら言った。 抱き枕?何それ? 「はぁ?抱き枕?」 「さーて仕事仕事。ゆっくり寝てろよ」 コウは私の言葉など無視するかのようにそう言うと自分の部屋へと向かって行った。
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