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「そんな事ないよ。発売したら絶対に買う」
「買うって俺がクッキー作る訳でもないんだし」
「クッキーはおまけなの。コウがデザインしたシールが欲しいの」
「普通シールがおまけだろ。食べ終わったら捨てるんだし」
コウはそう言うと立ち上がり食べ終わった食器を流し台に片づけに行った。
そして何も言わずにそのまま部屋に戻って行く。
…?
オヤスミも言わずに戻って行っちゃった。
何か怒らせる事でも言った?
私が呆然としていると、コウが部屋から戻ってきた。
手には何かを持っており、それを私に手渡そうとする。
「やる」
「えっ?何?」
「試作品だけど」
そう言うとコウは手に持っているシールをチラッと見せた。
確かに昨日パソコンの画面で見たものと同じだ。
「試作品って…いいの?」
「いいの?っておまえ欲しいんだろ?」
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