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「でも凄いよ、こういうの作れるって。コウは将来の夢ってあるの?」
「そうだなぁ…海外で活躍する事かな」
「海外かぁ。大きな夢かもしれないけどコウなら出来そう。センスいいからね」
「だろ?俺センスいいもんな」
コウは得意気な顔をしながら言った。
その顔はいつもの意地悪コウなんだけど、私は夢なんかではなくて実現すると思った。
コウが好きだからとかではなくて本当にセンスがいいから。
才能があるからチャンスがあれば実現できると思った。
だから私は心から応援したい。
「うん。私、応援するから。コウの夢が叶うように」
「そうだな。ミウの応援があればできそうな気がする」
コウは私の頭をポンポンと撫でながら言うと真っすぐに私を見た。
その顔はカッコよくて、その瞳は優しくて。
ドキドキしてコウをまともに見れない。
でもコウの笑顔を一人占めしていると思うと嬉しい。
コウは私にとって心地良い存在だ。
だから私の想いが叶わなくてもいいから…ずっと一緒にいたい。
この優しいぬくもりを手放したくないと思った。
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