結婚を決めた理由

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「ダーリンは明日の今頃沖縄の海を見ながらバカンスですか?」 華ちゃんは羨ましそうに言うと食後のお茶をずずっと飲み干した。 お昼休み私と華ちゃんはいつもの会社近くにある定食屋に行った。 ここは日替わりランチが500円と格安でしかも美味しい。 この辺りで500円とワンコインで食べれる店は少ないからお昼時は混雑している。 でも客のほとんどがサラリーマンのせいか回転が速くそれほど待たなくても席に座れるのが嬉しい。 今日のランチは生姜焼き定食だ。 私は生姜焼きを作る時は豚肉のほかに玉ねぎ等野菜を入れるが、ここの店はお肉のみで少し物足りない。 野菜があってもいいのにね。 でも私には真似できない位にとても美味しい。 やっぱりたれが違うんだ。何を使っているのかな?自家製? コウも会社が近ければ一緒に行けるんだけどなぁ。 きっと気に入るはず。 うふふ。もしかしたら常連になったりして。 会社が離れていてもお昼には来てくれたりしてね。 そうしたらお昼も会えるのに。 って毎日家で顔を合わせているんだから、それだけで十分なのに。 私、欲張りになってきた? 生姜焼きを堪能しながらコウの事を考えていると華ちゃんの冷めた声が聞こえてきた。 「せんぱーい?」 「ん?」 私が顔を上げると華ちゃんは呆れた顔をしていた。 そして「はぁ」と溜息をつく。 「やっぱり話聞いてない。どうせダーリンの事考えていたんでしょ?」
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