結婚を決めた理由

5/22
1204人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
私はベットに入るとコウに身体を向けながら言った。 「明日早いの?」 だって明日から一人になっちゃうんだから…。 もっとコウと話したい。 声を聞いていたい。体温を感じていたい。 でも仕事の支障になってはいけないから。 だから聞いてみた。 「そうだな。早めに空港に着きたいから」 コウの返事に軽くショックを受けた。 …そっか。 でも早いんじゃしょうがないね。 「わかった。じゃあ今日は早めに休んだ方がいいね。おやすみ」 私はそう言うと軽く目を瞑り眠ろうとした。 けど明日からコウがいないのを考えるとなかなか寝付けない。 すると頭の上から「ミウ」とコウが呼ぶ声がする。 「ん?あ…」 私の返事と共にコウはぎゅっと強く抱きしめた。 そして甘く耳元で囁く。 「ミウ充させて」 コウはそう言うと頭から目、鼻、頬へと唇を落としていく。 そして唇に辿り着くとむしゃぶりつくように私の唇を求める。 私は必死に応えようとする。…けど。 でも身体はコウのキスにトロトロに蕩ける。 気がつくと体中の力が抜けて全てをコウに委ねていた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!