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俺は玄関で待たずに先に外に出ると車に乗った。
その後ろをミウがついてくる。
そして俺が先に車に乗っている事を知ると戸惑った顔をしてその場に立ち竦んでいた。
きっと乗っていいのか迷っているんだろう。
でもこうして待っているんだから乗っていいんだよ。
小母さんだって俺が送るって言ってたんだから。
それなのに何遠慮しているんだよ。
俺はその場から動こうとしないミウに言った。
「早く乗れよ」
「あ…うん」
ミウは呟くように小さな声で頷くと何故か後ろのドアを開けた。
俺はそんなミウを見ながら唖然としてしまった。
…?
今、後ろのドアを開けたよな?
何で後ろ?何やってんの?
普通、二人だったら助手席だろ?
恥ずかしさからかもしれないけど、後ろはないだろう。
コイツやっぱり面白い。
こういう天然の所は昔のままだ。
俺はミウの行動があまりにも面白くてプッと吹き出してしまった。
一度笑ってしまうと抑えることができない。
俺はクククと笑いながら言った。
「何やってんの?普通、前に乗るだろ?」
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