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ゆらりゆらりとまだ覚めぬ意識の中、俺はミウと飲んだ事を考えていた。
…昨日ミウと飲んだんだよな。それも俺の家で。
これって夢じゃないよな?
でもこうして寝ながら思うって事はやっぱり夢だったのか?
ああ。夢なら覚めないで欲しい。
ガサガサ。
ガサガサ…ガサガサ。
キッチンから何やらガサガサと音が聞こえてくる。
…なんだ?
俺はその音に眼を細く開けるとリビングで空き缶を片付けているミウの姿があった。
「ミウ?」
するとミウは俺の声に一瞬ビクッとするとこっちに振り向いた。
そして俺と目が合うと申し訳なさそうな顔をした。
「あ…ごめん。起しちゃった?」
俺はそんなミウを見ながら心がホッと安心していく感じがした。
…やっぱり夢じゃなかったんだ。
あー良かった。
「いや、大丈夫。…お前何しているの?」
「片付け。結構飲んだね」
ミウはそう言うとキッチンに並べた空き缶達を指差した。
キッチンにはかなりの数の空き缶があった。
たぶん冷蔵庫に入っていた缶ビールはほとんど飲んだのだろう。
昨夜は相当飲んだな。
どうりで頭がぼんやりするはずだ。
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