ビールと結婚

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俺は家に帰るとソファにドカッと座った。 そして携帯電話を手にするといつものように着信履歴を見た。 …やっぱり今日もミウや小母さんからの連絡は来てない。 俺は「はぁ」と溜息をつくと携帯電話をソファの端に置いた。 ミウと再会してから1週間。 俺は毎日のように携帯電話のチェックを怠らなかった。 もしかしたら打ち合わせ中にミウから電話があるかもしれないと思ったからだ。 でもあれから一度も連絡がなかった。 もし断るとしても連絡くらいはよこすだろう。 まさかあの時の言葉で終わりって事ないよな? それでも何も言ってこないのは迷っているのか? いや…それはなさそうだけど、もしかして小母さんに説得されているのか? うーん…よくわからない。 一体どっちなんだ? 俺は背もたれに寄り掛かると天井をぼんやりと見た。 …連絡を待っているけど、もしかしたら本当にあれで終わりになっているのかもな。 だから連絡をしてこない。…そう考えると辻褄が合う。 でもそうなると余計俺から電話することができない。 ミウはきっと俺の声なんか聴きたくないと思うし、小母さんに電話したところで「もう終わっているのに今更何?」って言わるのが怖い。 でもそれもありうるな。 もし、それが本当ならいい加減にミウを諦めた方がいいのかもしれない。 ただの幼馴染として接する方がミウも喜ぶだろう。 それに田中も女を紹介しようとしてくれている。 これはいいきっかけなのかもしれない。 別の女と付き合えばミウの事を忘れられるだろう。 でもなぁ…。 するとソファの端に置いた携帯電話の着信音が鳴った。
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