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俺はミウが早坂を好きなんだと思っていた。
BBQで楽しそうに会話をする二人。
家で嬉しそうに俺に早坂の話をするミウ。
携帯のストラップを嬉しそうに見ている姿。
そんな姿を見せられては絶対に早坂が好きなんだ。俺はもうダメかと思っていた。
ただの幼馴染としてしか見てくれないと思っていた。
でも本当は…。
そっか。早坂じゃないんだ。
君の瞳に映るもの…それは俺だった。
いつから思っていたかなんてどうでもいい。
ミウの気持ちを知った今、体中が温かい気持ちになる。
「ミウ」
俺はミウを抱きしめたまま名前を呼んだ。
ミウはその声に誘われるようにそっと顔を上げる。
その顔はどこか恥ずかしそうで、俺をまともに見る事ができないみたいだ。
それでも俺は真っ直ぐにミウを見つめた。
捉えて離さないように。
逃がさないように。
ただ俺だけを見て欲しくて。
ミウはそんな俺の視線から目を逸らす事ができないみたいだ。
恥ずかしそうに顔を赤らめながら潤んだ瞳で俺を見ていた。
そんなミウを見ていると胸がキュンとする。
…ミウ。好きだよ。
しばらく見つめ合うと俺はゆっくりとミウに顔を近づけた。
ミウも俺に吸い寄せられるようにそっと目を閉じて顔を近づける。
そして俺達はお互いの唇を重ねた。
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