君の瞳に映るもの

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花火大会の会場から家まで俺達は特に会話をしなかった。 それは喧嘩したかとではなくて。 気持ちが通じた今、会話なんか必要ない。 ただ一緒にいるだけでいい。 それに、これから起こりうる事、それを意識してしまうと会話なんてできない。 家に帰ったら嫌って程キスしてやる。 それしか考えてなかった。 だから俺は玄関のドアがパタンと閉まるとその場でミウを抱きしめた。 そしてしゃぶりつくように唇にキスをする。 「ん…」 ミウは覚悟をしていたと思うが、「まさかここで?」と言わんばかりに目を見開いていた。 そんなミウの顔、柔らかい唇。 艶のある吐息。 もう…理性が抑えられない。 俺はミウと目が合うと激しく唇を重ね、唇に隙を見つけると深いキスをする。 何度も角度を変えてミウの口内を触れていく。 まるで宝物を扱うように、優しく。 「う…ん…」 ミウは気持ちがいいのか目がトロンとして足に力が入らないみたいだ。 俺の腕の中で体を委ねている。 それでも俺に応えようとしているのか、熱い吐息を吐きながらも必死に俺の体を離さない様にしがみついている。 そんなミウが愛おしくて。 キスだけじゃ物足りなくて。 俺は唇を離すと抱きかかえるようにミウをリビングに連れて行った。
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