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「…コ…ウ」
ミウは上擦った声で俺の名前を呼んだ。
その顔は震えていて嬉しかったんだと思うと、急に恥ずかしくてミウの顔が見れなくなった。
さっきのキスを思い出したからだ。
こんなに震えていながらさっきはあんなキスをしたんだよな。
固まった俺を溶かすように甘いキスを。
思い出すだけで俺が恥ずかしくなってくる。
けど…。
もう一度…して欲しい。
「だから…さっきみたいにもう一度おまえからキスをして。ミウを感じさせて」
「…うん。いいよ」
ミウは頷くと俺の頭に腕をまわし、顔を近づけてきた。
…目の前にミウの顔がある。
子供の頃から大好きなミウ。
結婚して俺の妻になったミウ。
俺を好きになってくれたミウ。
やっと捕まえた。
俺はミウを真っ直ぐに見つめた。
ミウは優しく微笑むとゆっくり顔を近づけて再び唇にキスをした。
唇が触れると俺はミウをぎゅっと抱きしめた。
何度も何度も向きを変えて、隙があれば深いキスをした。
もう離さない。
俺達は時間が経つのを忘れてお互いを求めあった。
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