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ミウはその夜、ベッドに入ると俺に体を向けながら言った。
「明日早いの?」
「そうだな。早めに空港に着きたいから」
「わかった。じゃあ今日は早めに休んだ方がいいね。おやすみ」
ミウはそう言うと黙った。
暗くてわからないが、きっと目を瞑って寝ようとしているのだろう。
俺も目を瞑るが頭が冴えて寝付けない。
隣にいるミウの事ばかり考えてしまう。
しばらく会えないと思うと寂しくて心細くなる。
「ミウ」
俺はミウの名前を呼んだ。
ミウはまだ起きているらしく、俺の呼ぶ声に体を動かしながら返事をしようとする。
「ん?あ…」
俺はミウの返事と共にぎゅっと強く抱きしめた。
ミウの身体は温かくて、その温もりが俺を包もうとする。
抱きしめているのは俺なのにな。
俺は抱きしめながらミウの身体の感触、体温を体に覚えこませていた。
沖縄に行ってる間も忘れないように。
でもこれじゃあ足りない。
声、吐息、汗。
ミウの全てを体に刷り込みたい。
俺は耳元に唇を寄せると囁いた。
「ミウ充させて」
ミウは俺の言葉に黙ってコクンと頷いた。
俺はそんなミウの反応が嬉しくて顔を近づけると唇にキスをした。
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