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ミウは突然のキスにビクッとなり目を丸くしている。
でも俺は関係なくキスを続けた。
時には唇を軽く甘噛みしながら。
すると目を丸くしていたミウの瞳がトロンと蕩けていく。
俺を抱きしめる腕の力が弱くなっていく。
まるで俺に身体を委ねるかのように。
俺はそんなミウを見ながら「ふふっ」と笑ってしまった。
そして唇を耳下に移すと首筋を強く吸った。
たぶんミウは痛いと思っているはずだ。
それだけ俺は唇に力を入れてミウの首筋を吸っていたから。
俺の…俺だけのしるしをつける為に。
「俺のしるし、ミウにつけておく」
俺は唇を離すとミウを真っ直ぐに見つめながら言った。
ミウはそんな俺を瞳を潤ませながら見ている。
そして上擦った声で俺の名前を呼んだ。
「…コウ」
瞳を潤ませながら上擦った声で俺の名前を呼ぶミウが愛おしくて。
俺はゆっくりとミウの耳元に唇を寄せて甘く囁いた。
「できるだけ毎日電話するよ」
ミウに寂しい思いなんかさせない。
どんなに離れていたって俺をいつでも側に感じられるようにしてやる。
だから…そんな顔をしないで。
そんな俺の気持ちが十分に伝わったのかミウはとびきりの笑顔をしながら言った。
「うん。待ってるね」
ミウの笑顔は俺を安心させる。
しばらく会えない寂しい気持ちも吹っ飛ばせてくれる。
俺はやっぱりミウが好きだ。
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