つかの間の休息

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ミウは平日に行く事がわかると拗ねた顔をした。 そして唇を尖らせながら言った。 「…休めない。だって3月って決算でメチャ忙しいもん」 その顔から相当残念に思っているのがわかる。 …コイツやっぱり休日に行くと思ったな。 休日に家を出たとしても沖縄だったら日帰りじゃ帰って来れないだろう。 それとも1泊2日で行くつもりだったか? 残念なのはわかるけど、そんなに簡単に終わる仕事ではない。 ミウだって1泊2日じゃゆっくりできないだろう。 それに今のミウの顔。3月は相当忙しいんだな。 まるで有給も取れない、休日出勤もありうるって顔をしている。 可哀想だけど、しょうがない。 俺はニヤリとすると得意気な顔をしながら言った。 「だろ?だから発売前の1つ貰ってきてやるよ」 「よろしくお願いします」 ミウは下を向いたままペコリと頭を下げた。 ペコリと頭を下げて丁寧にお願いしているけど、その顔はどこか不服そうで。 まぁ俺の言い方が気に入らなかったのだろう。 ここでいつもの俺だったら更に意地悪を言いたくなるが、その瞬間会社での会話を思い出した。 …あっそうだ。ミウに言わなきゃいけない事があった。 怒らせている場合じゃない。 逆に機嫌を直してもらわないといけない。 俺はこれから言う事を思うと、どうしても遠慮気味になってしまう。 「その変わりさぁ…」
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