新しい人生の始まり

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身体がいやに軽い。 自分の手足を見るとやけに細くなっている。それどころか下を向いても邪魔なお腹が無く、しっかりと足が見えていた。 「え?ぇえ?」 どういう事なのか混乱したまま自分の顔に触れると、さっきまでそこにあった筈のプニプニほっぺのお肉が無くなっている。 「え、ぇえ!?」 お腹を触ってみても揺れる贅肉が無い。 贅肉どころかちょっとくびれている位だ。 「おじいちゃん!?」 「ふふん、驚いたか。これがサンタであるワシの実力じゃ」 口から煙を吐き出して、サンタおじいちゃんがニヤニヤ笑う。 そんなおじいちゃんとは対照的に、僕はパニックに陥っていた。 「何っ……コレ……え? どうなってんの? 何なのコレ!?」 「騒ぐな、バカモンが。じゃからワシがお前さんに新しい人生をプレゼントしただけじゃ」 「新しい人生ってか……別人になってますけど!?」 「別人じゃないわい。それは紛れもなくお前さん自身じゃ」 そうは言われても、この姿が僕自身だとは思えない。 だって手足の細さも体重すらも違うんだもん! .
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