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さすがイケメン君は笑った顔もカッコイイですね。
僕とは違う生き物みたいだ。
「なぁ、お前……」
イケメン君が何か言い掛けた所で、タイミング良くチャイムが鳴り響く。
「教室……行かないと!」
やっとこのイケメン君から離れられる理由が出来たので、僕は急いで教室に向かう振りをしてその場から逃げ出した。
イケメン君と並んで立っているだけで、僕の心臓は押し潰されそうです……。
昔から格好良くて人気のある男子の近くにたまたま立っていただけで、女子から「目が汚れる」だの「近付くなブタ」だの散々暴言を吐かれていた。
だからイケメンと言われてるであろう人には関わりたくないのだ。
あ、そういえばここは男子校だったっけ。
暴言を吐く女子が居ないんだ。
でも近寄らないに越した事はない。
学校ではなるべくひっそり生きて行こう。
教室に入り出席番号順に指定された席に座る。僕の席は窓側から二列目の一番後ろ。
すぐ前の席はまだ空席だった。
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