将来の夢はトナカイです。

新しい人生の始まり

その間もイケメン広瀬君は僕から顔を逸らしたまま。

やっぱり僕が怒らせたんだろうかと不安になっていると、イケメン広瀬君はやっと僕の方を向いてくれて。

「さっきの話……ホントなんだよな？」

確認するように僕に尋ねてきた。

「さっきって……？」

「その、触られたりとかって話」

「あ、うん……」

今の僕には揉まれる程の巨乳も揺れる腹の肉も無いけど。

触られていた事が事実だったと告げると、広瀬君は一度深く息を吐く。そして意を決したようにこう言った。

「もしまたそういう事があったら俺に言えよ」

「え……？」

「だから……さ、俺がお前を守ってやるから」

そう言う広瀬君の顔がほんのり赤くなっているように見えたのは、僕の気のせいなんだろうか？

何はともあれ、こうしてサンタおじいちゃんにプレゼントされた僕の新しい人生とやらが始まった。

結局おじいちゃんが言っていた“サービス”が何だったのかは解らなかったけど。

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