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「言ったじゃろう?新しい人生をプレゼントすると。それでどうしても人間を好きになれなかったらと言ってるんじゃ」
「新しい人生……?」
それは、男子から乳を揉まれたり女子から軽蔑の眼差しを向けられない人生ですか?
いや、有り得ない有り得ない。
豚野郎にそんな日が来る訳がないんだ。
「まぁ、これには準備にちと時間がかかる。それまでにお前さんにやってもらわんといかん事もあるしな」
「いや、だったら今すぐトナカイに……」
「とりあえず新しい人生の為に高校受験を乗り越えるんじゃ。春くらいにはワシも準備が終わりそうじゃし、高校入学に合わせて新しい人生というのも悪くないじゃろ」
「だからトナカイ……」
「受験勉強しっかり頑張るんじゃぞ」
人の話を聞かずに勝手に話を纏めると、サンタおじいちゃんは身体が光に包まれるように輝いて消えてしまった。
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