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「消えた……?」
夢だったのかと確かめるように頬をつねるが、プクプクした頬の肉は厚みがあり、あまり痛みを感じない。
「やっぱ夢だ……」
ドスンと勢い良くベッドに転がると、いつの間にかそのまま眠ってしまったらしい。
夢の中で僕はトナカイになり、普段の鈍足とは比べ物にならないくらい軽々と野山を駆け回っていた。
うん、トナカイって……いいかも。
それから正月が過ぎ受験が過ぎ卒業式を迎え、僕は春から高校生になり男子校に通う事になった。
何故僕が男子校を選んだか。
男子に乳を揉まれる方が女子に暴言を吐かれて蔑んだ視線を向けられるよりマシだと思ったからだ。
「あぁ~……学校行きたくない……」
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