甘い時間。

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「我慢?」 「だって、そりゃさ……」と言うと、あたしに耳打ちをした。 そうか。そういうことなのか。 と、あたしでも頷けてしまう。 それは、甘い時間の頂点を意味するフレーズ。それを我慢していたということか。 「あんたの友達、鬼じゃない?」って笑われたけど。目の前のあたしが鬼だ。 そっか。そういうこと考えてくれてたというのに、あたしときたらベタベタくっつくことばかり考えてた。痴女みたいじゃないか。 ヨダレだけが原因じゃないことは安心したけど。 確かに、家族がいる時間にそんなことするわけにもいかないもんね。 実際、部屋で2人きりでいることでさえ、ドキドキしてしまうこともあるのだから。
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