過去のあれ

2/13
前へ
/13ページ
次へ
~とある小学校の風景~ 「だからそこのコマ割りはそうじゃないだろ?こうしたら・・・ほらっ!」 「すごい・・・!!侑己君、漫画を描くの上手だね?」 「当たり前だ、俺は漫画界ナンバーワンの作画になるんだからな!」 「作画?」 「原作っていう人が書いた文章やラフ画を絵にするんだ。俺は話を作るのがヘタクソだからな」 「・・・そうなの?侑己君、よく校長先生から賞状たくさんもらってる」 「作文コンクールの事?あれは自分が思う事を書くだけだから。簡単だよ」 「漫画は・・・違うの?」 「違うな。じいちゃんが言ってた、漫画はキャラ達の広場なんだって。こっちが性格を作ってあげたら、後はキャラ達が勝手に喋り出す のを書き写すのが漫画なんだ」 「・・・難しい」 「いや、お前には簡単だろ?この漫画の原作はお前じゃん」 「そうだけど・・・絵が描けないから、漫画じゃない」 「・・・じゃ、じゃあさっ!お前は原作でいいじゃん!!」 「え?でも作画は・・・・・あっ!!侑己君!!」 「そ、そういう事だよっ!!だあーっ!!なんで放課後の教室でこんなことを告白しなきゃならないんだよ!!って、くくくっつくなよ おおお!!」 「嬉しい・・・!!侑己君と2人で漫画家になれるなんて・・・嬉しいっ!!」 「離れろよ!!ま、漫画が全く描きすっすまないじゃないかあ!!」 「・・・くすっ、噛んだ」 「うううあああああっ!!」 「・・・確かに、お母さんに怒られないうちに帰らないと。今日はあと2ページ描こっ?」 「」 「侑己君?」 「!!あっぶねえ、意識が飛びかけた。よっし、さっそく描こうぜ」 「・・・うん!!」 「この作品で俺達は・・・」 世界一の漫画家になるんだから
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加