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~とある小学校の風景~
「だからそこのコマ割りはそうじゃないだろ?こうしたら・・・ほらっ!」
「すごい・・・!!侑己君、漫画を描くの上手だね?」
「当たり前だ、俺は漫画界ナンバーワンの作画になるんだからな!」
「作画?」
「原作っていう人が書いた文章やラフ画を絵にするんだ。俺は話を作るのがヘタクソだからな」
「・・・そうなの?侑己君、よく校長先生から賞状たくさんもらってる」
「作文コンクールの事?あれは自分が思う事を書くだけだから。簡単だよ」
「漫画は・・・違うの?」
「違うな。じいちゃんが言ってた、漫画はキャラ達の広場なんだって。こっちが性格を作ってあげたら、後はキャラ達が勝手に喋り出す
のを書き写すのが漫画なんだ」
「・・・難しい」
「いや、お前には簡単だろ?この漫画の原作はお前じゃん」
「そうだけど・・・絵が描けないから、漫画じゃない」
「・・・じゃ、じゃあさっ!お前は原作でいいじゃん!!」
「え?でも作画は・・・・・あっ!!侑己君!!」
「そ、そういう事だよっ!!だあーっ!!なんで放課後の教室でこんなことを告白しなきゃならないんだよ!!って、くくくっつくなよ
おおお!!」
「嬉しい・・・!!侑己君と2人で漫画家になれるなんて・・・嬉しいっ!!」
「離れろよ!!ま、漫画が全く描きすっすまないじゃないかあ!!」
「・・・くすっ、噛んだ」
「うううあああああっ!!」
「・・・確かに、お母さんに怒られないうちに帰らないと。今日はあと2ページ描こっ?」
「」
「侑己君?」
「!!あっぶねえ、意識が飛びかけた。よっし、さっそく描こうぜ」
「・・・うん!!」
「この作品で俺達は・・・」
世界一の漫画家になるんだから
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