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「男性は道具の準備を、女性は食材の準備をお願いします」
幹事がそう言うと皆、わらわらと作業に取り掛かって行く。
俺は「はぁ」と溜め息をつくと仲の良い同僚がいるグループの手伝い始めた。
こののBBQ。
会社のレクリエーションでなければ俺は正直行きたくなかった。
休みの日にわざわざ出掛けるのも面倒だが、それよりも目の前にいる二人の元カノ。
美羽と涼子。
この二人を目の前にして旨いものも旨く感じるはずがない。
ただ気まずいだけだ。
俺は二人とできるだけ接触しないように離れた所にいた。
その方が彼女達もいいだろう。
特に涼子。
彼女の事を考えると胸が痛くなる。
俺の心にはまだ君の事が…。
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