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「わわわ…」
私はコウと目が合うと言葉にならない声を出していた。
たぶん顔はありえない位に硬直しているだろう。
そんな私を心配に思ったのかコウは近づきながら「ミウ?」と私の名前を呼んだ。
でも私は後退りして距離を置く。
コウは不思議そうな顔をするが、私は近づいて欲しくなかった。
だって近づく度に布団の隙間から肌が見えるから。
ダメ!これ以上近づいたら裸が見えちゃう。
朝から裸をそれも全裸を見せるなんて心の準備が出来てない。
「見ないでー!」
私はそう言うと思いっきり掛け布団を引っ張り体を隠した。
「あ…」
コウは布団を取られた事に驚いたのか間の抜けた声を出すと呆然としていた。
掛け布団は1枚しかない。
だから当然、私の目の前には掛け布団を取られた全裸のコウがいる。
あ…コウ…裸だ。
その裸はとても綺麗で見とれてしまう。
見とれながら思考回路がショートする。
…綺麗だなぁ。
細いラインに程よく筋肉がついてて。
コイツ顔だけでなく体も綺麗だ。
はぁ…女の私でも羨ましいと思うよ。
…ってはだか?
裸!?
「ギャー!」
思考回路が正常動作した瞬間、私はまるで山でクマに遭遇したかのように悲鳴を上げてしまった。
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