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「とりあえずこれ着れば？」
私がどうしようか考えているとコウは目の前にふわりとシャツを置いた。
「ありがとう」と言い、受け取ると私はコウに背中を向けてシャツを羽織りボタンを閉めた。
シャツだから裾は短いけど、これならなんとか下着を隠す事が出来る。
私はシャツを着るとコウの方に身体を向きお直し、ニコッとした。
そんな私をコウは呆れた顔で見ている。
「ったく今更恥ずかしがっても遅いっつーの。おまえの身体全部見ているんだしさ」
「う…」
「それに俺の身体も見ているんだろ？」
「見てない」
「は？」
「だって真っ暗だったから」
コウは私の言葉に「ああ…なるほど」と呟いた。
私は理解してくれたとホッとしたが次の瞬間、コウは今にもキスをするかのように顔を近づけてきた。
「ふーん。じゃあちゃんと見る？」
そう言うとコウはニヤリと悪魔の様な微笑みをした。
「へっ…？」
「今度はちゃんと、俺の身体…覚えろよ」
コウは私が返事をするまでもなく折角閉めたシャツのボタンを外し始めた。
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