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その夜、私はリビングでビールを飲みながら今日起きた事を思い出していた。
「それにしてもあの時の華ちゃんいい顔していたなぁ」
あの目を丸くしてきょとんとした顔。
華ちゃんとは付き合いが長いけどあんな顔見た事なかった。
素直で可愛い子なんだけど、どこかツンとしている所もあって。
冷めている所もあって。
そんな華ちゃんがあんな顔をするなんて。
きっと私の事だから顔を赤くして慌てると思ったのだろう。
ふふふ。年上をからかうんじゃないの。
私だってやる時はやるんだから。
時計を見るとそろそろ日付を越えようとしていた。
「さてと寝ようかな」
私はそう言うと大きく腕を伸ばしソファーから立ち上がる。
リビングには私一人コウの姿はない。
コウは仕事が忙しいらしく「今日も遅くなる」とメールがきていた。
別にメール送らなくてもいいのに。
ちゃんと先に寝てるから。
私は部屋の照明を消すとリビングをあとにした。
そしてコウの部屋へと向う。
そう。これからはコウの部屋で寝るんだ。
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