あなたの瞳に映るもの-2

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「もしもし」 行為を途中で止められたと思うとイライラしてくる。 だから私はいつもより低い声で電話に出た。 そんな私の声に華ちゃんは遠慮気味に話し出す。 「あっ先輩?あのう…」 「何?」 「今日はスイマセンでした。花火大会一緒に行くって約束したのにドタキャンしちゃって…」 「いいよ。別に気にしてないから」 「でもぉ…先輩に失礼だったかなぁって後から思って」 「大丈夫よ。それより彼氏と行けて良かったじゃない」 「はい…。先輩、怒ってないですか?」 華ちゃんは私が相当怒っていると思ったのか元気ない声で言う。 『怒ってない』と言おうと思った時にコウがリビングから出て行く姿が見えた。 コウ…やっぱり怒ってる…。 でも華ちゃんは謝罪の電話をしてきたんだし。悪くない。 全てタイミングが悪いんだ。 だから後でコウに謝ろう。 私は「やれやれ」と思うと優しい口調で言った。 「怒ってないよ。私も花火見に行ったから」
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