あなたの瞳に映るもの-2

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「先輩…もしかしてお取り込み中?」 華ちゃんは私の状況に気付いたのか怪しそうに言った。 私は『マズイ』と声を出してしまった事を後悔した。 「えっ?そそそ…そんな事ないよ」 私は慌てて否定すると振り返り『キッ』とコウを睨んだ。 コウはそんな私を気にすることなく抱きしめたままニヤニヤとしている。 その顔は悪戯そのもので。 …コイツやっぱり悪魔だ! 「先輩もやる事やっているんですね」 私の否定を華ちゃんは聞いてない。 変に理解しているような言い方をしている。 …うわっ恥ずかしい。 だって華ちゃんは後輩だし、会社では必ず顔を合わせる。 そんな華ちゃんに指摘されるなんて。 次に会社で会った時に何を言われるか…。 そう思うと私は精一杯否定するしかできなかった。 「違うって」 「うふふ。変な時に電話しちゃいましたね。じゃあ月曜日に話し聞かせてくださいよ」 華ちゃんは「お取り込み中すいませんでした」と言うと早々に電話を切った。
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